無人古着屋とは
無人古着屋とは文字通り、お店のスタッフがいない古着店のことです。価格帯は500円～5000円で、2000円の商品が主という低価格が魅力です。決済方法は様々ですが、代金は料金箱という箱に現金を入れて支払うのが主になっています。さらに、店のスタッフとは店内に据え付けられている連絡ノートで行うというアナログさがウケています。
現在、新潟でも急増中の新ビジネスである24時間営業の無人古着屋ですが、この増加傾向は今後も続くと思われます。なぜなら、無人古着屋がここ数年で急増している背景を調べてみると、現状ではやらない理由がないからです。
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無人古着屋が増えている背景には、以下のような要素が考えられます。
1. テクノロジーの進歩
インターネットの普及やモバイル決済の進歩により、オンラインショッピングは今や一般的になりました。人の手によらず、リアルタイムで在庫管理と自動決済ができるようになり、オンラインで24時間いつでもショッピングが可能になりました。あまりにも当たり前になったため、店舗でも24時間いつでも好きな時に買い物をしたいという需要が高まっています。
しかし、現在主流の24時間営業の無人古着屋の多くは、敢えてモバイル決済を取り入れずに、料金箱へ代金を支払ってもらうというアナログな決済方法を取っています。また、連絡方法は店内に備え付けられた連絡ノートを使うというアナログさ。時代に逆行したこの流れが目新しく、新鮮で消費意欲の強い若者から支持されています。
2. 消費者の需要
コロナ禍以降、古着が再び人気を集めています。この需要に応えるため、より便利でアクセスしやすいショッピング環境を提供することが求められるようになりました。24時間営業の無人古着屋は、顧客が自分の都合の良い時間にショッピングを楽しむことができるため、需要を取り込むことができます。
顧客にとってのメリット
1. ゆっくりと時間をかけて選べる
通常の営業時間内は混雑しやすく、他の顧客との競争が激しくなることがあります。しかし、24時間営業の無人古着屋ならば、ゆっくりと時間をかけて商品を選ぶことができます。他の顧客に気を取られず、自分のペースで商品を見ることができます。
2. ショッピングの匿名性
無人古着屋では、接客スタッフと直接対話する必要がありません。これにより、ショッピングをよりプライベートな状態で楽しむことができます。特に古着を購入する際には、プライベートなスタイルを見つけることが重要な場合もあります。
3. 長時間の利用
通常の営業時間内では、忙しくてゆっくりと買い物をする時間がなかったり、商品をじっくりと見る時間を確保することが難しい場合もあります。しかし、24時間営業の無人古着屋では顧客が長時間利用することができ、自分のペースで古着を探すことができます。
3. コスト削減効果
人手を必要としない無人古着屋は、従業員の給与費用や労働時間管理の負担が全くありません。また、無人営業のため、24時間営業が可能になります。これにより、店舗の稼働率が向上し、売り上げが増加する可能性もあります。
4. ユーザーエクスペリエンスの向上
無人古着屋は、顧客が自分自身で商品を選び購入することができるため、プライバシーや自由度が高まります。従来の古着屋とは異なる新たなショッピング体験が提供されることで、顧客満足度を向上させることができます。
懸念点と補足
万引きや盗難の懸念
24時間営業の無人古着屋において、万引きや盗難のリスクは確かに存在します。店舗が無人であるため、万引きをしやすい状況となっています。ただし、具体的なデータや統計に基づいて、その増加具合を評価するのは難しいです。
無人のため万引きや盗難のリスクは付き纏いますが、24時間営業の無人古着屋には、監視カメラやセキュリティシステムなど、防犯対策が強化されています。また、近年のテクノロジーの進歩により、高度なセキュリティシステムや顔認識ソフトウェアなどが導入されることもあります。
それでも、万引きや盗難に限らず、いかなるビジネスにおいても犯罪行為のリスクは完全にはなくせません。店舗側はセキュリティ対策を行いながら、万引きや盗難を防止するための努力をしていることが多いです。加えて、顧客も法律を遵守し、買い物を正当な手段で行う責任があります。
つまりは無人古着屋だからと言って、特別な懸念材料ではないということです。
無人古着屋を始めるならFCに加盟するべき？
今、需要の高まっている無人古着屋。もし、無人古着屋を始めるとしたら、FC、つまりフランチャイズに加盟するべきか否か？無人古着屋を始めるに当たり、一番最初の悩みどころになると思います。そこで、フランチャイズに加盟するメリットとデメリットを調べてみました。
フランチャイズに加盟するメリット
1. ブランド力の利用：
既に確立されたブランドの一部として加盟することで、知名度や信頼性を借りることができます。これにより、顧客集客や売上増加につながる可能性があります。
2. サポートと指導：
フランチャイズ事業者からのトレーニングや支援を受けることで、ビジネスの運営方法や業界のノウハウを学ぶことができます。これにより、経営のスキルや知識を高めることができます。
3. 仕入先の提供：
フランチャイズ本部が仕入れ先を確保している場合、優れた商品や原材料を手に入れやすくなります。これにより、商品の品質や種類を充実させることができるので、商品知識に自信がなくても古着屋を始めることができます。
フランチャイズに加盟するデメリット：
1. 規則や制約：
フランチャイズ加盟には、フランチャイズ事業者のルールやガイドラインに従う必要があります。このため、自由度が制限され、独自のアイデアや経営方針を反映させづらくなる場合があります。
2. 経費の負担：
フランチャイズ加盟料やロイヤルティ料といった費用が発生します。また、フランチャイズ本部からのマーケティングや広告費用の負担を求められることもあり、これらの費用は、経営に影響を及ぼす可能性があります。加盟料の相場は100万～300万円、ロイヤリティとは売上に応じて本部に支払う金額です。およそ、売上の10～40%を要求されるのが一般的です。
加盟料100万円払うのなら、立地次第ではありますが、その金額でお店をオープンすることができます。さらにロイヤリティですが、月に100万円売上たとして、10%のロイヤリティ10万円を支払うことになります。卸売り業者からの古着仕入れの相場は数百円〜1,000円くらいが一般的なので、ロイヤリティの10万円あれば100着は仕入れることができる計算になります。
3. 成功の共有：
フランチャイズ事業者の成功は加盟店全体の成功に結びつく一方で、失敗も共有されることになります。つまり、他の加盟店の不祥事や経営不振が自身の店舗にも影響を与える可能性があります。
以上が、フランチャイズに加盟するメリットとデメリットです。
洋服の知識が全くないのならフランチャイズに加盟して、商品を仕入れた方が断然良いです。洋服やファッションが好きで興味があり、少しでも商品知識があるのでしたら、フランチャイズに加盟せず、卸売業者などから自分で仕入れる方をお勧めします。そちらの方がコストが安く抑えられますし、自身の好きな服やお勧めの服を店に並べることができるからです。
地方でも無人古着屋が増加している背景
1. コスト削減
地方の小さな店舗では、スタッフを雇用することが難しい場合もあります。そのため、無人古着屋は人件費のかからない運営方法として選ばれることがあります。
2. 高齢化による労働力不足
地方では高齢化が進んでおり、若者の移住や就職が進まない地域もあります。そのため、労働力が不足していることが問題となっています。無人古着屋は、人手不足を補うための手段として採用されることがあります。
3. 開店時間の拡大
無人古着屋は24時間営業や夜間営業が可能であり、顧客にとって利便性が高いというメリットがあります。特に地方では、日中の営業時間が短い店舗も多くありますので、無人古着屋が需要を増やしていると考えられます。
まとめ
・インターネットの普及やモバイル決済の進歩により、オンラインショッピングで24時間いつでも買い物できるのが一般的になり、店舗でも24時間いつでも好きなときに洋服を買いに行きたいという需要があった。
・ コロナ禍以降、古着の需要が再び高まり、より便利でアクセスしやすいショッピング環境を提供することが求められるようになりました。24時間営業の無人古着屋は、その需要を取り込むことが可能。
・人手を必要としない無人古着屋は、従業員の給与費用や労働時間管理の負担がゼロ。さらに、人手を必要としないことで、24時間営業が可能となり、店舗の稼働率が向上し、売上増加が期待できる。
・従来の古着屋とは異なる新たなショッピング体験が提供されることで、顧客満足度が向上。
以上のような背景があり、24時間営業の無人古着屋が増えており、この傾向は暫く続くと思われます。地域や市場の要件に合わせて、古着業界全体でこの傾向が当てはまるわけではありませんが、「人手不足とコスト削減したいという供給側の事情」と「24時間いつでも好きな時に気兼ねなく買い物したいという需要」の交点が無人古着屋だったというわけです。破格の安さで購入できる無人古着屋での買い物を是非一度体験してみてください。
